プロが教える、つかむ広告のコツ

ほんとうは・・・【シン・プロが教える、つかむ広告のコツ】4

 荻野功一朗

■いい広告
(キャッチフレーズ)

 

 

 

                              ほんとうは
                              この国には、
                              栄養が足りない
                              のだと思う。

 

 

 

食べ物はあふれているのに、栄養は偏っていく。

現代人の食生活を一本でバランスさせる、

カロリーメイト<コーンスープ味>、新登場。

 

 

広告主:大塚製薬
掲載媒体:2005/6/18 日経新聞 朝刊
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とっても、うまい広告です。ボディコピーもしっかりしていて、全部紹
介したいところです。

これって、カロリーメイトの新しいタイプの新発売広告なのですね。単
純に新製品登場と、その新しいところを言いたくなるところです。

でも、そうではありません。そうやっても、見る人は限られているから
です。

このキャッチフレーズ「問題提起」をして、いるのです。そして、共感
を誘っています。

その上で、新発売です。こういうところが、あなたにとって良くなりま
したと書いてあるのです。(これ、ボディコピーを読むとよくわかるので
すが。)

「この国には、」と、かなり大きく出た「つかみ」なんですが、ちゃんと
ひとりひとりのあなた=現代人にとって、この新製品がどういいのかとリ
ンクしているのです。

つかみとしては、もう何度も取り上げた「問題点の指摘」です。それが、
ちゃんと現代にくらす「わたし」にとっての「解決」へつながっています。

一見、何言ってるんだ? という感じもしますが、「この国」の中にちゃ
んと、「わたし」が入っているわけです。

問題点の指摘ワザですが、決して脅しに終わらない、言い回しもウマイの
です。

というか、このセリフはこの製品に出会ったコピーライターの実感だとい
う気がします。

実感と、わたしへの配慮。それが、小手先の「つかみ」を越えた、キャッ
チフレーズに、なっている理由です。

さて、ここから書き足しです。これ読み返して思うのですが・・・。
この時代、まだまだ、日本では、人々の深層意識がつながっていたと感じます。

 

感想的に言い換えれば「いい時代だったなあ。」と・・・。

 

でも、こういう姿勢や方法、いまだからこそ発信する価値があると思います。
やはり共感でつながるのが・・・。長続きするし、よい世の中になっていくと
思います。

 

これ、「志」(こころざし)キャッチフレーズですね。

 

 


今日の「つかみ」ポイント:

 

 

                              問題点の指摘からの解決策が、つかむ。

 

 

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