■いい広告
(キャッチフレーズ)
決断は、街頭テレビの頃だった。
Pfizer50
日本で50周年
広告主:株式会社ファイザー株式会社
掲載媒体:2003/8/1 日経新聞 朝刊
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新聞一面(15段といいます)を使ったファイザー株式会社の50周年
イメージ広告です。
メインビジュアルは、50年前の渋谷駅周辺の街角を俯瞰でとった写真。
ひと目見て懐かしい、セピア調のビジュアルです。
街角の様子も日本が高度成長をはじめる直前で、平屋が多く、
丸い形のクルマがのんびりはしり、人もゆっくり歩いている感じで、
人間っぽいにぎわいを感じさせます。
ボディコピーでは、50年前に製薬会社であるファイザーが日本で
活動をはじめ、以来、日本の医療につくしてきたこと、これからも
日本のヘルスケアを支えることを述べています。
なぜ、この広告キャッチがなぜ人をつかむのか?
一目見て、懐かしい感じがします。私は、この時代には生まれてい
ないのです。
でも、子供の頃の街角とどこか似たところがあり、思わず気持ちが
ゆるんでしまいます。
「街頭テレビの頃だった」というコトバもそうですが、ビジュアルを
ひっくるめて“あたたかな懐かしさ”を感じさせてくれます。
それは、多くの人を“希望にあふれた子供時代”に帰してしまう力を
持っているのです。
この広告のコミュニケーションのしくみは、見る人を子供時代や
懐かしい気持ちにさせて、心をゆるめ、共感を得ることで成立して
います。
あなたがちっちゃかったころから、ファイザーはいっしょに日本で
がんばっているんだよ。仲間なんだよ。ということが、
すんなり共感をもって入ってきますね。
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今日の「つかみ」ポイント:
懐かしさは、人の心をなごませ、ゆるませる。