■いい広告
(キャッチフレーズ)
TVCMで「みどりのそよ風」を合唱している
子供たちの顔色が悪く見えるのは、
日当たりが悪い敷地のせいかと思っていますが、
あそこに明るい家は本当に建つんでしょうか。
(杉並区 Nさん60歳)
はい建ちます。
太陽と風の家
ヘーベルハウス
広告主:ヘーベルハウス
掲載媒体:2006/8/18 日経新聞 朝刊
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なんというか、笑っちゃいませんか? やけに細かくて、リアリティが
ある。「子供たちの顔色が悪く見えるのは、」とかですねぇ。
でも、実際はかなり強引に、家の話にもっていっていますね。こういう
のはもう、この広告を考えたコピーライターや製作チームの持ち芸だとも
言えますね。
でもそれでは、「つかみ」のコツをつたえたことになりませんから、もう
ちょっと解説してみましょう。
もちろん、TVCMが流れていることも「つかみ」の一要素ですね。でも
この広告は、これだけでかなり「つかみ」があります。
このキャッチフレーズは、お客様からの声ですね。そして、やたら長くて
ちょっとリアリティがある。
キャッチフレーズとしては、ふつうは短く、目立つようにということなん
ですが。
これは、その真逆をやっています。そして、お客様発言の細部になんか
リアリティがあるのです。
それを、この大きさ、このレイアウトで思い切りよくデザインしたこと
も、「つかみ」の一要素ですね。
そして、これが、お客様発言で、疑問形になっていること。これも、
いきなりのキャッチよりも「つかむ」要素なんです。
いきなり、いい家が建ちますというより、疑問から入った方が、うけ
いれられやすいのですね。これ地味ですが、効果的です。
★
今日の「つかみ」ポイント:
お客様の疑問を、使おう。